中松です。島耕作から学ぶ感情のコントロール。
最近、漫画「島耕作」にはまっています。
知っている人も多いかもしれませんが、
島耕作はサラリーマン漫画の代表的な作品です。
連載開始が32年前の長寿漫画でもあり、
最初は、課長から始まり、
その後、どんどん出世をしていきます。
部長、取締役、常務、専務、社長、会長と駆け上がっていくわけです。
※役職の序列を自然と覚えられるので便利です
また、作品自体は課長職に付いた段階からスタートするのですが、
課長以前の若い時代を描いた作品として、
ヤング、主任、係長、学生などもあります。
すべて○○島耕作という感じの
タイトルになります。
例、課長島耕作、部長島耕作、といった感じです。
漫画の設定は、一流大卒で英語が堪能、
背も高く、容姿も良く、能力も優れている島耕作が
日本を代表する一流企業に就職して、
そこから紆余曲折を経て
出世をしていくサラリーマンの様を描いています。
これだけ聞くとサクセスストーリー的な漫画に聞こえるかもですが、
島耕作もかなり苦労しており、
左遷を経験したり、派閥争いが嫌いで派閥に属していないにも関わらず、
派閥争いの巻き添えを食らったり、異性にモテモテで仕事ができるので、
「年上の部下」に激しく嫉妬妬みを受けたりと。
定期的に嫌味ややっかみを受けるシーンが
漫画の中でも登場します。
また、人もけっこう死にます。
過労死、自殺、他殺、病死など島耕作の周りの人々も
シリーズを経ていく中で、どんどん死んでいくので
葬式シーンもけっこう多いです。
で、ここからが面白いのですが、
島耕作も役職が課長ぐらいの時までは、
「よく怒ります」
挑発にも乗ってしまうし、
怒らないほうが良い場面で怒ってしまい
損をしてしまうケースなどがちょくちょくあります。
ところが、部長職を越えたあたりから
島耕作は感情のコントロールが劇的に上手くなっていきます。
あしらったり、流したり、かわしたり。
その場面に応じて適切な感情を使い分け、
その結果として、本人が狙っていなかったにも関わらず、
まるで導かれるの如く出世街道を駆け上がっていくわけです。
サラリーマンや起業家、もっと言ってしまえば
どんなジャンルでも成功要因の一つとして
「感情のコントロール力」があげられます。
これは7つの習慣や成功の9ステップなどは
もちろんのこと、大半の成功法則系の本には
必須事項として書いてあるケースが多いです。
漫画島耕作の中で、島耕作が成功法則を勉強するシーンなどは
1度たりとも描写で出てこないのですが、
部長職以上から感情のコントロールが
明らかに上手くなっているので、
これを見る限りですと、
上に行く人間は感情のコントロール力が必要なんだよ、という
作者の隠れたメッセージなのかな?と個人的には感じました。
それにしても、サラリーマン系漫画は
島耕作然り、
サラリーマン金太郎や
特命係長只野仁など
サラリーマンなんだけど、
こんなサラリーマンいないだろ!
というツッコミを入れたくなるぐらいに
かっこよく、すごい要素が
主人公に盛り込まれているのが特徴ですね。
島耕作は、作者が非常に研究熱心な方なので、
その時代に応じた、時事ネタや経済、政治、法律知識なども
ふんだんに盛り込まれています。
日本経済新聞読むのは面倒くさい人でも
島耕作を読むことで、知識を補填している人も
少なくないかもしれません。
このあたりも人気理由の一つなんでしょうが、
個人的には、根強く人気がある一番の理由は
ターゲット読者層の多くはサラリーマンの人たちなので、
現実ではありえないようなことでも、
漫画の中の島耕作と自分を重ね合わせることで
一瞬でも「自分が主人公になった錯覚」を感じられるので
そこが根強く人気を誇っている理由の一つだと思います。
…私はサラリーマンではないのですが、
面白いので全巻読んでしまいました笑