中松です。おさるさんの目を見てはいけないそうですが、

「あの方」の目は見てもいいのでしょうか?

仕事柄、私は出張がけっこう多い。

 

移動のため乗り物に乗る機会も

必然的に増えるわけだが、

飛行機移動がとりわけ多い。

 

ピーチやジェットスターのような格安航空会社から、

スカイマーク、スターフライヤーの中堅どころ、

さらにはJALまで一通り乗ってきたわけだが。

 

最終的にはANA(全日空)を贔屓に落ち着いている。

 

ご存知の方も多いことだろうが、

ANAには「翼の王国」という機内紙が置かれている。

 

無料で読める月刊誌で、

日本海外問わずに旅先各地の特集などが

メインコンテンツの雑誌。

 

私は機内では、寝てるか、Kindle読んでるか、

あるいは記事を書いているか。

 

このあたりが多いわけだが、

それらすべて終わってしまい、

やることない時は翼の王国を手に取る。

 

今月は特集ページの1コマに

おサルさんをピックアップしたページが目に付いた。

 

そこで飛び込んできたフレーズが

「おさるさんの目を見てはいけません」

 

どうやら日本モンキーセンター関連の記事で、

オス猿は威圧的なので「あまり目を見てはいけませんよ~」

的な話のようである。

 

中松の心の声「ほへ~」

と、たいして気にも留めず

パラパラとページを読み進めていたわけだが、

 

…その数ページ後、私の前に

目を見張る光景が飛び込んできたのである。

 

一体何が飛び込んできたのか?というと、

「おさるさんの目を見てはいけません」と書かれたページの

9ページ後において。

 

日本を代表する某演歌歌手が

つぶらな瞳で、まっすぐに私を見つめるページが

飛び込んできた。

 

その歌手の名前は。

 

そう、サブちゃんこと、

北島三郎さんである。

 

どうやら「健康いちばん」という高機能マットレスの

広告ページのひとコマのようで、

そのイメージキャラクターに抜擢されているようである。

 

紙面の都合なのか?

はたまた、編集者の思惑なのか?

もしかしたら、日本モンキーセンターから脱走してきたのか?

 

そのどれかは知る由もないわけだが。

 

「おさるさんの目を見てはいけません」と書かれた9ページ後に、

満面の笑みを浮かべるサブちゃんを持ってこられてしまうと。

 

普段、割と冷静なほうの私だが、動揺の色は隠せない。

 

体の震えは機体が揺れているのだろうか?

それともサブちゃんのコブシを利かせた歌声のせいか?

 

北島効果の影響は計り知れない。

 

念のため断わっておくが、

「超気持ち良い!!!」のほうの北島ではない。

 

彼は水のなかにいる。

あいにくここは空だ。

 

機体ごと、水中ダイブ!なんて事態は

万が一にもご免こうむりたい。

こんなところで潜水記録を更新したくはない。

 

あっちの北島も大物だが、こっちの北島も大物。

まさに世紀のドリームマッチが私の中で

マッチメイクされた瞬間である。

 

テーマソングは、世界水泳のご縁もあるので、

「B’z」に歌ってもらおう、うんそうしよう。

 

ただし、B’zファンに、

B’zはパクリ歌手と揶揄すると、

彼らは「とてつもなく怒る」ので注意が必要だ。

 

「Liar! Liar!」じゃないよ。

そこには「ミエナイチカラ」が働いている。

 

ドリームマッチ実現という私の「ねがい」は叶うのだろうか?

 

話を戻そう。

 

日本モンキーセンターは

珍しいおサルがたくさんいることから、

「このユニークさは日本文化の誇り」と自負しているようである。

 

サブちゃんだって、ユニークさでは負けてない。

 

いや、むしろ日本文化の誇りうんたらで語れば、

国宝級の大物である。

 

そのサブちゃんが満面の笑みで薦める

「健康いちばん」と呼ばれる高機能マットレス。

 

私の関心は徐々にそちらにシフトし始め、

気づくと「健康いちばん」で

後日、グーグル検索をしてしまっている自分がいた。

 

健康いちばんという、一歩間違えれば、

景品表示法にひっかかるのではないか?というぐらい

大袈裟な商品名ではあるが、どうやら各種効能があるようだ。

 

肩こり、不眠症、頭痛、慢性的な便秘などに

威力を発揮するようである。

 

不思議なものである。

なんだか欲しくなってきた。

 

しかし、ここで困ったことがある。

 

何が問題であるかというと、

 

そもそも論として私は

肩こり、不眠症、頭痛、慢性的な便秘の

「いずれにも当てはまらない」ということである。

 

健康なだけに、健康いちばんを必要としないジレンマ。

 

まるで、日本モンキーセンターだけに

サブちゃんをきっと「欲している」だろうが

それは絶対に叶うことのないジレンマのようである。

 

言いようがないジレンマのあまり

「ウキーッッ!!!!!」と叫びそうになってしまった。

 

しかし、機内でそれをやると、エマージェンシーされてしまうので

寸でのところで回避したのはここだけの話である。

 

木から落ちるのはサルだけで十分。

飛行機を降ろされては、たまったものではない。

 

「ガタンッッ!!!!」

そうこうしていうちに、機体は無事に着陸を遂げた。

 

こうして私の快適な空の旅は

日々、過ぎ去ってゆくのである。

 

おさるさんの目を見てはいけません。

「ウキーッッ!!!!!」